黒い重そうな鉄鍋

LODGEサービングポットは薪ストーブ・アウトドア料理に最高!

黒い重そうな鉄鍋

アウトドアや薪ストーブ料理と言うと皆さん「ダッチオーブン」を想像しますよね。私はあえてLODGEのコレです。普段使いから屋外調理までこなせる、隠れた名品をご紹介。使い回しが効くし、家族3〜4人なら丁度良い量が作れます!是非。


LODGEの旨さはフタに有り!

蓋の裏にある突起の全体像

LODGEといえば、鉄鍋の代名詞とも言える存在です。アウトドア用品を扱っているショップに行けば大体何かしらのLODGE商品があるくらい。目玉焼きが特徴のロゴを見たことがある方も多いはず。


ちょこっとここで豆知識。
日本的な「ダッチオーブン」って下の写真のような「蓋が平ら」で「足元や蓋に炭を置いて調理するもの」を指しますよね。各種メディアでもそういう表記を多く見ます。

LODGE公式HPより引用

じつはこれ英語圏では「キャンプオーブン」「アウトドアオーブン」という表記になっています。LODGEの日本語サイトでもこれらはキャンプオーブンという表記になっていまして「ダッチオーブン」というと…


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そう、当記事の「サービングポット」型なのです。すなわちこのサービングポット型こそが「真のダッチオーブン」なのです!!(だからどうした)


では、本題に。LODGE製品で調理すると美味しく仕上がるのは鋳物」が持つ特製の「じんわりと熱が加わる」事にありますが、私が考えるLODGEの良さは…

フタ(カバー)の突起

にあると考えています。他では中々見られない構造をしていまして、フタの裏にアポロチョコみたいな円錐状の突起が21個(8インチのカバー)付いています

フタの重量は約1㎏あるので、ある程度の圧力がサービングポットの内部にかかって火が通りやすくなる上、食材から出てくる水分や油分がこの「突起」に溜まり、ちょうど氷柱からその雫が下に落ちてくるように再び食材に還っていきます

上蓋裏についた突起物の近影
近くでみると不思議と可愛い。

そのため野菜は無水調理で甘くなり、お肉では今まで体験したことがないような「ジューシーで柔らかな」グリル料理に仕上がります。イメージは下の絵を参考にするとわかりやすいと思います。

鍋の断面図と石の上のサツマイモ
焼きイモ記事の使い回し!

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LODGEは安心の高品質

LODGE公式の生産風景

上の動画はLODGEの生産風景が観れる公式の動画です。中々見られない「銀色のスキレット」が見れたので面白かったです。その中にも出てきますが、製鉄後の素材段階でサンプルを取り「検査」を行なっています。

LODGEの鉄の元はもちろん製鉄された鉄塊ではありますが、検品時に基準に満たないスキレット本体やバリ(鉄カス)、リサイクル鉄を再度融かして使っています。鉄自体は融かしてしまえば再度使えるものなので何の問題もありません。

ただ、鉱物なので純度100%の鉄…という訳にもいかず「不純物」も入っていますが製造工程で「スラグ」となって取り除かれます。ここがポイントで鉄の純度を上げるためにもこの精錬過程は重要になります。さらに…

All our domestic as well as imported cookware complies with the FDA Standards. We are also in compliance with California Proposal 65, the world’s most rigid standard for lead and cadmium content.

LODGEの米国サイトOTHER COMMON QUESTIONSより引用

以下は私の意訳です↓

すべて調理器具はFDA基準に準拠しています。 また、鉛とカドミウムの世界で最も厳格な規格であるカリフォルニアプロポジション65も遵守しています。

LODGEの米国サイトOTHER COMMON QUESTIONSより引用を意訳

アメリカ本国での検査基準なので日本サイトには記載はありませんが、アメリカの公式サイトではしっかりと基準に則っていること、さらに基準が厳しい「カルフォルニアプロポジション65」という様々な化学物資のばく露防止を目的とする基準にも則っており素材自体はもちろん、商品自体の品質が高く安心できます。

ここ数年では「お求めやすい」ニ○スキとか、百○スキ等のスキレットの人気が高いのですが私は強くLODGEのスキレットやサービングポットをお勧めします。なんの調査も信ぴょう性も無いものの中国やASEAN地域のリサイクル鉄は信用していません。前職での製品開発・バイヤー経験から「安いものには理由がある」のを知っています。

鋳物のようにリサイクル鉄といえば聞こえは良いですが「どんな鉄素材」を使っているかは全くもって不明です。その不純物の取り除いているのか、取り除けているのか、検査をしているという情報は見受けられません。

その点LODGEでは120年に及ぶ実績と、各環境・品質基準を設けておりそれに則った生産管理を行なっているので安心できます。直接口に入るものを作る調理器具にも食品並に気をつけたいと考えています。

<FDAとは>

米国の政府機関で「保健・福祉省」に属する。食品・薬品を中心に化粧品や玩具、タバコなど、消費者が接する機会の多い製品の認可や違反取締を行う。「アメリカ食品医薬品局」と訳される。FDAの前身と言える農務省化学局が、1927年「食品・医薬品・農薬局」となり、30年に現名に改称された。多様な商品・商活動に対し大きな監督・強制力をもつ機関であり、2011年1月4日に成立した食品安全強化法により、食品のリコール発令、輸入食品の監督など、その権限はさらに強化された。

コトバンクより引用

<カルフォルニアプロポーザル65とは>

プロポジション65(正式名称は「1986年安全飲料水および有害物質施行法」)は、カリフォルニア州に対して「がん、先天性欠損症、またはその他の生殖危害を引き起こすことが知られている化学薬品のリスト」の作成を義務付けるカリフォルニア州の規制です。また、カリフォルニア州で製品を販売する事業者に対しては、カリフォルニア州民に対し、購入する製品、あるいは家庭または職場に存在する可能性がある、あるいは大気中に放出される、これらのリストされた化学物質の相当量を通知することを義務付けています。(この法律の別の局面では、飲料水内に放出される可能性がある化学物質について言及しています。)約800種類の化学薬品のリストは、カリフォルニア州環境保健有害性評価局(OEHHA)によって管理され、毎年改訂されます。

ULプロポジション65についてより引用

LODGEサービングポットの良さ。

薪ストーブの中にはいったサービングポット
F163の炉内に入れてもピッタリ。

世間的にいう「ダッチオーブン」は鍋下に炭を置いて熱を加えられるように、鍋本体に「足がついている」ものが多くあります。それは目的としてその形になっているので使い勝手は良いものです。

ただし、それはアウトドア向けに企画されているので「自宅」では中々うまく使いこなせません。というのも、ストーブ調理の際は上の写真の様に入れるので足が付いていることは五徳の必要が無いのでプラスに働きます。しかし、それは炉内調理にしか使えません。天板調理では足があることで鍋に熱が伝わりにくく、使いものになりません。

汎用性に優れる

その観点でサービングポットを見てみると、元々がオーブン調理用に企画されているものなので足が無く、ストーブ炉内に入れるには五徳が必要になります。ただ、五徳自体は我々薪ストーブユーザーですと「ピザ焼き」「肉焼き」等に必須アイテムとなるので特に不満点にはなりにくいはずです。そして、天板調理が出来るという最大のメリットもあります。

さらに、薪ストーブで使うだけでは無くガスコンロ・IHでも使うことが出来るので使用場面を選ばず汎用性がとても高いのもお勧めする理由の一つです。

実はメンテが超簡単

鋳物というと使用前の「シーズニング」だったり、焦げやサビをイメージする方が多いと思いますが逆なのです。普通に使っていると殆どサビ等に遭遇する機会はありません

私の使用方法は普通で…

  • 使用後は洗剤ではなくお湯で洗う
  • タワシでゴシゴシしてOK
  • 焦げ付きはそのままでもOK
  • 洗ったら薪ストーブの上で加熱
  • 使えば使うほど「育つ」

と、いう感じです。
むしろ洗剤を使わなくて良いので、ありがたく感じてますし十分に汚れも落ちます。洗剤でキレイサッパリしたい…という方には抵抗があるでしょうがお湯だけで十分落ちます。衛生面でも洗った後に熱を加えているので、だいぶ殺菌されていることでしょう。

また、焦げ付く事もありますが気にならなければ、そのままで使用するとある程度のタイミングでペリっと剥がれます。さっさと焦げ付きを取りたければ天板か、炉内に入れて「焼き切って」しまえば焦げが簡単に剥がれます

そうそう初回使用時ではLODGE製品はシーズニング不要です

購入後にお湯で洗えばそれでOK、シーズニング済みのものが出荷されています。2002年から生産方式が変わっているので非常に使いやすくなりました。

調理後そのまま食卓に出せる

名前でなんとなくわかりますよね「サーブ」出来る鍋ですから、ストーブ調理後にそのまま食卓テーブルにどん!です。もちろん鍋敷き必須ですよ。

鋳物の特徴である保温力で、食卓に出してもしばらく熱々を楽しめますし、3〜4人の食事であればこの鍋一つで料理一品が丁度良い量作れます。

では実際の調理風景を見てみましょう。


サービングポットで調理

焦げ付きを防ぐ目的でクッキングシートを使ってます。無くても良いのですが熾の量や、火の勢いが強い時などでは焦げやすくなる場合もあるので、使うタイミングが出てきます。

私はサービングポットに出会ってからこの「グリル野菜」がとても好きです。なにせ超簡単で美味しいからです。作り方はただ適当に切った野菜達を入れるだけ。ほんとそれだけ

天板が200度前後、もしくは180度程度のタイミングでストーブ炉内に入れます。そのまま20分待つと完成。簡単でしょ?(笑)

鉄鍋に入った焼く前の新鮮な根菜類
グリル野菜も入れるだけ。
鉄鍋に入ったグリルされた根菜類
炉内にいれて20分後完成!
透き通った玉ねぎ
玉ねぎもこの通り透き通ってます

これが、簡単なのに超美味しいんですよ…ジャガイモはホクホクだし人参は想像を超える甘さだし、玉ねぎは炒めてもいないのに優しい甘さで、ほろほろに溶けていきます。

私ビスクマドとかいうドイツ料理が好きでして、このグリル野菜にウィンナーやチーズを入れて焼き上げる事もあります。それがまた美味しいんですよね…たとえば余ったとしても、細かく刻んでスープとかカレーにもリメイク出来るので、とても汎用性が高くて美味しい調理方法です。

トマトやピーマンの入ったパエリヤ
プラチナポークのパエリヤ

さらにアウトドアでも大活躍で、上の写真はパエリヤを作ったところです。鍋も深いので3合程度は炊くことが可能です。そして美味しい…

冬が来ると私が好きで薪ストーブ料理を作り出すので、家族も喜んでます。ぜひ料理に挑戦してみましょう。ほんとただ入れるだけですから。


8インチのスキレットのフタに使える。

床に置かれた真っ黒なスキレット
相棒の8インチスキレット

サービングポットのフタが8インチスキレットにそのまま使えます。
以上!

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まとめ

  • フタの突起が美味さを引き出す
  • 蒸し焼きからグリルまで万能
  • 厳しい品質規格の基準をクリア
  • 製鉄段階で品質が高い
  • 使う場所を選ばず汎用性が高い
  • OFFシーズンでもコンロやIHで使用可
  • 実はメンテは超簡単

LODGEのサービングポッドは品質も高く安心して使えます。そして煮込み・蒸し焼き・グリル料理など様々な調理に応用が利くので、とても使い勝手が良い調理器具です。昨今の機能性調理器具とは逆行したような見た目ですが、長く使っていける相棒ですから飽きのこないデザインはかえって好印象です。

すでに5年が経過していますが耐久性や使用具合などは低下していません。それどころか焦げ付きにくくなってきていますし、サビも出ないくらいに育ってきていて、このまま私がお爺さんになるまで使えそうです。これからも薪ストーブとともに長く楽しんでいきます。

それでは良い薪ストーブライフを!

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