お正月飾りに「まゆ玉」を飾ってみましょう!とてもカラフルで今見てみれば中々ポップでKawaii(カワイイ)飾りですね。しめ縄や門松は有名で大げさな感じがある方も、正月飾りのエントリーモデルとしてとてもオススメ!プロ直伝の方法でお送りします!
まゆ玉作成で用意するもの
実は私の実家・祖父母の家が「花屋」を経営していまして、しめ飾り等も販売していました。その一環で年末の手伝いとして小さい頃からこの「まゆ玉」を作成していました。もう花屋はやっていないのですが20年弱は作っていまして、多分数百本は作って来た事でしょう。
そこで年末年始に向けてちょっとしたコツを伝授。まさか記事化する事があるとは思いもしませんでしたが家族で楽しみながら作れました(笑)
用意するものはたったの3つ!
- まゆ玉(もち玉)本体
- 何かしらの枝(拾ってきましょう)
- お皿と濡れ布巾
まゆ玉(もち玉)本体
実は売っているところを探す方が大変かも。しめ縄等の正月飾りを大規模に販売している大手スーパーに行ったら、こっそりと一番下の陳列棚にありました。
大小様々なものが入っていまして、色のバランスはその袋ごとに違うので「この色味がいいな〜」という好みのものを選びましょう。
木の枝(木種問わず)
本来は柳や水木の枝を使うのですが、家庭で作るときは木種を選んでしまうと作るのが難しくなるので「縁起物」の形だけを運用させていただき、その辺の枝を使いましょう!実際に使ってはいけない木の種類は私が知る限りありません。
また使う枝は「落ちている枝」を拾いましょう。枝を自分で折ったりして使ってはいけません、縁起物ですからルールを守って作りましょう。良い運気は自らの行動によって呼び込むものですよ!(適当)
お皿と濡れ布巾
まゆ玉の接着用に使います。結構水浸し…と思う位ビチョビチョにした布巾にしましょう。あまり水が少ないと接着までの時間が掛かりますのでご注意を。
まゆ玉の作り方
作り方は本当に簡単、わずか3ステップ!
- まゆ玉を濡れ布巾に置く
- 好きな色を枝にゆっくり押し当てる
- そのまま少し押し付けたまま固定
これだけです。見栄え良くするコツは…
- 枝の先端を主体に取り付ける
- 単色だけではなく二色を一玉にする
- 接着面の方向を様々な角度にする
最後の「接着面角度」でありがちなのが…
「飾ってみたら折角二色玉にしたのに、見えるのは一色分だけ」
という現象です。飾り付けをイメージすると分かりやすのですが全てのまゆ玉の接着面を同じにしてしまうと、飾った時に裏側が全く見えなくなってしまうのでそんな事が発生してしまします。
これを防ぐため、特に考えなくて良いので「適当に」接着面の覚悟を自分から見て正面に向けてみたり、ちょっと回して横にしてみたりしましょう。結構仕上がりが変わってきますよ。
濡れ布巾にまゆ玉を置く(浸す)
まゆ玉は「米粉」で作られていますので言わば「最中(もなか)」です。
これが右左の半玉に分かれていますので、水に濡らしてくっつける訳です。ふやかしてノリ状にして、それが乾燥したら接着されているイメージです。
濡れ布巾につける時間はビチョビチョの布巾で「大体1分弱」くらいですが、まゆ玉の縁が形が崩れる状態だと浸しすぎですので「縁の形が保たれている程度」と覚えておくと作りやすいです。
まゆ玉を枝に押し当てて接着する
水でふやけた縁を枝に「ゆ〜っくりと押し当て」ましょう。
無理に力を加えず、ふやけた部分が枝の形に凹んでいく感触を大切にする事で仕上がりがとても綺麗になります。まゆ玉本体はパリパリで割れやすく、縁が水でふやけている状態ですので枝に強く押し付けると割れてしまうのでご注意を。
ゆ〜っくりと押し当てて、右と左のまゆ玉が合わさったらちょっとだけ力を加えて「ぐりぐり擦り付ける」感じで接着面を馴染ませます。
枝の太さによっては大分濡れ布巾でやかさないと難しい場合もありますが、多少接着面の隙間が空いていても乾くとくっ付いていますのであまり神経質にならなくても大丈夫です。
4歳になったばかりの息子でもコツが分かれば簡単に付けていけます。
「おとうさん、そのあおと、きいろのつかうからね〜」なんて一丁前にカラーコーディネートをし始めるくらいです(笑)また、まゆ玉がカラフルですし枝に加工してくっ付けるという工作感もあって非常に楽しんでいました。
これ、昔から変わらないのですが「なぜか相方が居なくて余る」可哀想なまゆ玉が残ります…大型と小型のまゆ玉もあるのですが、大きいのが一個・小さいのが一個余ってどうやってくっ付けるんじゃこりゃ!?となる事もあります…
米粉で出来ているので昔は余ったものをこっそり食べた事もありますが「食品」ではありませんので食べない方がよいでしょう(笑)
ちょっとしたコツ
最初から濡れ布巾にたくさん置く。
濡れ布巾につけてちょうど良くなるまで多少時間がかかります。そこで…
接着自体の時間は変わらないのですが、これをする事でポンポン簡単につけられます。我が家の様に小さいお子さんがいたらコレだけで大興奮です(笑)
なかなか自宅でまゆ玉を作成する時には使わない方法ですが、プロ直伝の方法として素早く作れるコツも共有しておきましょう!
販売用に作る際は年末に向けて沢山の数を用意しますので、濡れ布巾に浸すのではなく実は…「米のりを薄くといた水」を使います。幼稚園とかで使うあの大きなボトルに入った緩いゲル状のノリです。
これを使うといい感じに水も含み、尚且つノリが付いているので接着も手で押さえる必要がない程高速化できます。寒い店内で作っていたあの頃が懐かしいですね、たくさん作ればそれだけお年玉に反映されると考えて一生懸命作ってました(笑)
完成と飾り付け
家族で初めて作ったまゆ玉です!!結構いい出来!!
接着面が様々な角度になっていて「カラフル」に見えるかと思います。ちょっとしたコツなのですが仕上がりが大きく変わってきますので、お伝えしたコツを意識して作ってみましょう!
さて、本来は床の間とか神棚に飾るものなのですが今回は…玄関に飾ることになりました!まぁ縁起物なので「場所を守れよ…」と言うお声はごもっともですが住宅事情はその家庭ごとに違いますので、飾りたいところに飾りました(爆)
一緒に子供が作った「金ピカ折り鶴」や、奥様がいいんじゃないコレ!?と言った「めで鯛お年玉袋」も縁起物として引っ掛けてあります(笑)ちなみに私は「一年安鯛」置物です。
まゆ玉飾りの意味
本来は「豊穣」を祈るものです。
ですので実は現代の我々の生活として「本当の意味」で使う方は限られるものです。また飾る時期に関しても元々は「小正月(1月15日以後)」に行われる行事の一環で飾るものでしたが、日本で広くまゆ玉(もち玉)を飾る風習があり、様々な派生と解釈を生んで現代に至ります。
面白いところだと養蚕業(絹糸制作)が盛んなところだと、その名の通り「蚕の繭」を枝につけ養蚕の安泰を祈る地域もあります。
しかし、現代ではこのまゆ玉飾りはご存知の通り形骸化しています。私がお手伝いでまゆ玉を一生懸命作って売っていた地域でも、年末〜正月飾りとして使っているところが多く、小正月向けに使っている所は少なかった様に記憶しています。北海道は歴史も浅いのでそのような捉え方をしている方が多かったのかもしれません。
でも私は本来の意味合いを含みながらも形を変えて、まゆ玉のように「新年を祝う」という形が残っているものは素敵だなぁと思っています。
特に真冬になると外の景色が雪と道路の「シロクロ」になる北国にとって、まゆ玉のように「色鮮やか」で「春の温かさ」を連想させるものは、こう気持ちが前向きになるというか、春が待ち遠しく感じるツールに思えます。
子供も工作が少しできる年齢(3〜4歳)になりましたので、自分の記憶や慣習を伝える意味合いでも今年初めて家族全員でまゆ玉を作ってみました。
まゆ玉を飾り終わったら
是非お近くの神社でどんど焼きを行なっているようでしたら持ち込みましょう。
私みたいな無宗教に近い人間の倫理感では説得力がないのですが、現代に生きていると「会社で飾っていたしめ飾りを“捨てに行く”」とか「取り敢えずおみくじでも引いておくか」といった程度しか行事に関わる事がありません。
家族みんなで作ったまゆ玉はどうでしょう?
いつも通り燃えるゴミの日にポイ…ではなく今年一年を良いものに出来る様に、礼節を持ってどんど焼きに持っていった方が「なんとなく」でもいい気がしませんか?三が日以後の神社も趣があって良い雰囲気で私は好きです。
おわりに
全体の工作時間はわずか10分ほどです。子供でも簡単に作成できますし、年末の家族行事化にしても良いかと思います。飾る期間もクリスマスが終わったら、その次に正月飾りを付けていきますから、年末から年明けまで賑やかで楽しい装飾が出来ました!
懐かしい記憶にある情景を思い出しながら作れて、久々に祖父母が存命であった頃も思い出しました。今時まゆ玉を家で自作する家庭は多くはないでしょうが、こういった事を大切にしていきたいと考えています。
正月行事の一環で是非みなさんも作ってみましょう!そもそも小正月(1月15日前後)の縁起物ですから年明けからでもOK!!
それでは皆さま良いお年を!( ´ ▽ ` )