展望台から見える知床五湖と山脈

知床五湖散策へ行くなら平日8月以降がオススメ。思う存分堪能!

展望台から見える知床五湖と山脈

今や世界自然遺産に認定され北海道屈指の自然観光地として有名な知床。その湖として5つの湖がひっそりとあります。私が行ったのは今は昔の事…2018年に行った所状況が大きく変わっていました。とりあえず行ってみよう、と言う方は要注意。オススメは8月以降です


知床五湖に入場するには駐車場代必須。

無料駐車場みたいなものはありません。
世界自然遺産ですので、そこへ入場するわけですから駐車場代は必須です。

五湖駐車場(100台収容)
○営業時間:7:30〜
※10月21日から8:30〜の開場
○普通車500円、バイク200円、マイクロバス1,000円

ハイシーズンの平日に行ってきた時は満車ではありませんでした。あえて駐車券を思い出に取っておいても良いと思います。私もその一人(笑)


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ハイシーズンは入場規制あり。

今回訪れる以前に知床へ行ったのは大学生時代ですから十数年前です。その頃はちょうど知床が世界自然遺産に登録されるか、されないか…という状況で注目されていた時期でした。知床五湖の散策も、ビジターセンターから直接入って地上を好きなように見て回れました。まだそこまで観光客が多くなかったからなんでしょうね。そんな記憶のまま行ってみました

そしたら…

五湖全部回るなら5,000円
えっ!!?? ∑(゚Д゚)!!!???

ツアー時間と料金を知らせるホワイトボードとイーゼル
看板一回書き直した方がいいのでは?という具合。

バイクでソロキャンプ中にいったものでこんな予算は考えてませんでした。むしろ、車で行っていてもツアーで5,000円ってよ…私出せません。

家族連れて行ったら大人二人、小人一人で12,500円ですよ…無理。

それなら羅臼でホエールウォッチングします。熊の湯で出会った地元の漁師さん達ですら「ありゃぁみる価値あるわ。なかなか見れるもんじゃないしね。」と言うくらいです。

利用調整地区制度というらしいのですが公式HPによると…

知床五湖では、混雑に伴う植生浸食、ヒグマ出没の危険と度重なる閉鎖による不安定な運用(2007年全ての地上遊歩道が使えたのは98.5日のみ)などの課題がありました。これらを解決し、ビジターの皆様により深く自然を体験してもらうことを目指して、自然公園法による利用調整地区制度を柱とした新しい利用のあり方が始まりました。

環境省 ウトロ自然保護官事務所公式HPより引用

との事です。
実際以前私が行った時も「五湖のうち二・四湖は熊出没のため通行禁止」という状況だった事もあるので理解はできます。しかし“全ての地上遊歩道が使えた”ですからね、一部通行をまとめると果たしてどうだったのか。むしろ、あれだけの自然の中で年4分の1程度も全面開通だった事がスゴイ。

安全管理のため、ヒグマの出没時は地上遊歩道を閉鎖します。

環境省 ウトロ自然保護官事務所公式HPより引用
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また現行制度を利用していても熊が出たら中止ですから同じ事では…?と、上げ足をとる訳ではないのですが、動植生保護なら潔く永年入場制限すればいいと思う訳です…観光・自然の維持が難しいのは理解しているつもりはあるのですけど。

しかしながら、実際のツアーガイドさんから聞ける動植物の状況や、リアルで間近に見れる動物達を観察する事は非常に貴重な経験ですし、知床を含めて自然への理解を深め、保護するという二律背反的な意味合いではツアーは良いものだと考えています。

むしろ、有料ツアーで行くなら冬!!冬なのです!!


入場制限の期間

ヒグマ活動期を知らせる看板
センターの壁に鎮座しているパネル。

知床五湖の年間開園スケジュールは

○開園(例年4月中旬頃)〜5月9日
植生保護期
地上散策はレクチャーの受講者のみ可
※レクチャー申請料:大人250円、小人100円

○5月10日〜7月31日
ヒグマ活動期
入場制限・ツアーガイド同行が必須
※レクチャー申請料:大人250円、小人100円
 ツアー料金:2,500円〜5,000円

●8月1日〜10月20日
植生保護期
地上散策はレクチャーの受講者のみ可
※レクチャー申請料:大人250円、小人100円

●10月21日〜11月8日(閉園)
自由利用期
地上散策はレクチャーの受講者のみ可
※レクチャー申請料:一律無料

と、いう状況です。
もし「平日」行けるのであれば「●」で示した8月以降をオススメします。ツアーも楽しいですけど、8月からでも知床の自然はとても豊かです。

ただし、土日だと混み合う可能性も高く…入れることには入れますが、ゆっくりと楽しむ…とはちょっと異なる場合も。ツアーなしで入れる為、団体様とご一緒すると大変かも。

ですから逆を言えば、間違いなくゆっくりと時間を掛けて自然散策したい。と言うことであれば、ハイシーズンの5月10日〜7月31日までのツアー必須期間で行くのも良いと思います。しかし平日であればそこまで、団体様が多い状況ではないので自分のペースで思う存分楽しめます。


ハイシーズンでツアー無しは一湖だけ。

といってもハイシーズン中も「高架木道」から一湖までいけます。本記事のアイキャッチ画像が歩いた先の湖です。もちろん無料。

道中では写真のような開放的な空の下知床連山を望むことができます。この写真、違和感を感じるでしょうか…7月に行った写真です。
※心霊写真ではありません。

展望台から見える知床連山と青空
お分りいただけるでしょうか…

道行く方が何故だか「フード」を被っているのを。気温はそれなりですがとても暑くて仕方がない…という状況ではありません。

冗談じゃないくらい虫がスゴイ。

止水に見えるような穏やかな湖があるからでしょうか。体調2〜3㎜の黄緑色のコバエ的な虫がまぁすごい。アフリカの野生動物の周りに虫が群がっているような映像お分かりでしょうか。あんな感じで、何故だか人という人に寄ってきます。

口開いたら入ってくるレベル。

たまたまその時期だったのか否か、実は駐車場にバイク停めた段階からすごかったんですよね…道ゆく人達からも「うわ!なにっ!?すごい…!」「いや〜ちょっと!やだ〜!」なんてあちらこちらから聞こえてきます。

私モスキートパーカーという、防虫ネット服みたいな物を着てたんですが、それでも寄って来て大変でした。アウトドア好きで虫に慣れている方の私でも、もう少しゆっくり湖を見たかったのですがあまりの量に退散…

虫対策はしっかりしていきましょう(苦笑)


ツアーでいくなら冬がオススメ!

なんで自然散策なのに「冬」なんだよ!?という所なのですがこちらをご覧ください。

冬の知床五湖
冬の静寂さを感じながら5つの湖を散策します。
純白に包まれた知床連山を背景に、足跡一つない湖面をすすみ、ときには寒さを耐えしのぶ動物たちや、海に大きく広がる流氷を目にすることができます。まさに世界自然遺産にふさわしい、厳しくも美しい冬の「知床」を肌で感じることができます。
なお、厳冬期の知床五湖は、引率指導者として認定されたガイドツアー(有料)による限定利用です。高架木道は閉鎖中で、利用することはできません。

厳冬期の知床五湖エコツアーについて知床斜里町観光協会HPより引用

内容として…

  • 雪原に野生動物の足跡など痕跡が多数!!
  • 夏には行けない湿地を散策できる!!
  • 普段は絶対に歩けない湖面も散策!!
  • 断崖からオホーツク海が流氷と共に一望!!
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いやぁ冬登山、ハイクが大好きな私にとっては夏季よりも断然冬!

そもそも「普段入ることが出来ない」所に入れる、景色を堪能できる事が素晴らしいです!!料金はガイド先によって異なるようですが6,000円〜と夏ツアーに毛が生えた程度(冬だけに…)。

なかなか冬の知床に行く事が大変なのですが、行く価値はあると思います。もう少し子供が大きくなったら、一緒に行ってきます!


知床行くならベースキャンプがオススメ

知床といえば様々な宿泊施設があります。もちろん、近場の野営場・キャンプ場もあります。しかし私がオススメしたいのは…

屈斜路湖周辺

湖畔に止めたバイクと屈斜路湖と青空
屈斜路湖畔すぐそばに設営可能。

羅臼・知床五湖までは片道約2時間。

テント設営はソロキャンでも多少は面倒です。荷物を降ろして、設営、翌朝解体。しかしベースキャンプ化すると、テントは建てたままですから…

遊び疲れても帰って寝るだけ。

満足するまで知床を堪能して、温泉入ってちょっと買い出しして夕暮れ前にベースに戻り、買いたての冷えたビール片手に焚き火をしながら湖畔を眺める…ほんと最高でした

一箇所のキャンプ場に腰を据えるのも、良いものだと認識させられました

今までは移動→目的地周辺キャンプ→移動→目的地周辺キャンプの繰り返しで、毎日設営・解体でしたからね。厳選した道具達と言えどやっぱり多少は手間は手間です。それがなんというか、屈斜路湖に帰る家があると言うのでしょうか。すごく良かったです。

2〜3泊するならベースキャンプ化しながら旅しようかな…と考えを改めるくらい。

屈斜路湖に映る朝日
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工程は屈斜路→標津方面→羅臼→知床峠→知床五湖→斜里→小清水→屈斜路

という反時計回りにぐる〜っと知床を周ってきた形です。

このルートだと概ね見たいところは大体見れました。キャンプ場でのチェックイン時間や場所取りも気にすることが無く、ゆっくりと過ごせましたし各所でも存分に楽しむことが出来ました

実は当初屈斜路湖は一泊したのち羅臼でキャンプしようと考えていました。そうしたところ、埼玉から来ていたおやじさんとお風呂で遭遇し、話していたところ「知床行くならこのまま屈斜路湖で連泊してもいいんじゃない?」というアドバイスをもらい、やってみるか〜と実行した次第です。

それが功を奏したという実感がありますので、オススメします!


まとめ

  • 知床五湖は駐車場代必須(500円前後)
  • 5月10日〜7月31日はツアー同行が必須
  • ツアーは大体5,000円前後
  • ゆっくり楽しみたいなら上記ハイシーズンのツアーがオススメ。
  • 平日行くなら8月以降が一番オススメ
  • 行けるなら冬のツアーが素敵
  • 虫パワーがスゴイので対策をするべし
  • 屈斜路湖をベースキャンプ化すると思う存分余裕を持って楽しめる。
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ハイシーズンではツアーは必須条件ですが、それ以外ではツアーなしで五湖を堪能できます。でも自然散策は自分のペースで心ゆくまで植物や動物を観察したいですよね。

無理せずツアー時期に行くというのも選択の一つだと思います。北海道に住んでいても「知床楽しい〜!」って思えるほどユニークな場所です。有名ではありますが是非一度足を運んでみましょう!

知床連山と青空にかかる飛行機雲
ちょうど晴れた羅臼岳、飛行機雲がいい味に。
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