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ユニクロ品質の真実をM&Aオファー企業の元バイヤーが暴露。

グローバルチェーンでもあるユニクロ。その母体はファーストリテイリング社である事は言わずもがなかと思います。いつも賑わってますよね。果たして本当に良いクロージングなのか否か、ファストリのM&Aオファーを受けた企業の元バイヤーがお伝えします。


コスパ最高のユニクロ、品質も超一級。

企画・生産力は日本一。
世界でも第3位の売り上げ規模

ユニクロ…知らない方はいませんね。

言わずと知れた日本アパレル業界の長。

2018年の8月通期での連結決算では何と2兆1300億円…国内よりも海外での売り上げが高くなった一年でもありました。ちなみに前期の14.4%増の売り上げになりました。

え?たった14.4%?大した事なくない?

小売をされていない方ですと、あまり売り上げ伸長率というとピンと来ないでしょう。

少なくとも私が務めていた攻勢を進める業界では、前年対比でプラス8%の売り上げ増で四苦八苦します。ある程度の成長済みの国内企業ではプラス2%でも大きな金額になります。

もともとが大きなユニクロですから14.4%というのは「トンデモナイ」状況です。そこまで大きな伸びしろを支えるのには「計画」「実行」「管理」「物流」「現場対応」の全てが満足に行って実現できるもので、他の企業であれば「途中欠品」「機会ロス」等で耐えられず多くのお客様にご迷惑をお掛けする事になります。

簡単にお伝えしていますが本当に
トンデモナイ結果です。

今イケイケな香港本社

現在では国内約800店舗・海外1000店舗超えで、2019年時点での出店地域は日本・オーストラリア・カナダ・中国・フランス・ドイツ・インドネシア・韓国・フィリピン・ロシア・シンガポール・台湾・タイ・イギリス・アメリカ…
と良くこれだけ出店してるな…と言う所です。

某クラブでは「チェーン店は1000店舗超えて、ようやくやりたい事が出来る
なんて言われている位ですが、すでに2000店舗弱…市場に影響力を与える事が出来るレベルになっています。

これを規模の経済…

スケールメリット

と、呼びます。
製造販売をしていると割りと耳な馴染みのある言葉です。このメリットの享受は後述していきますが企業にとっても消費者にとってもあります。

また素材等を買い付ける「バイイングパワー」も合わせて大きなものとなり、さらに我々にメリットを生み出します。

一番分かりやすいのは「価格」です。


優良工場の大半をユニクロが確保

現在の状況は分かりませんが、今も大した変化は無いはずです(笑)私たちが言う「良い工場」と呼ぶ、生産を委託する相手先があります。


これは全て海外、中国・インド・ベトナム・フィリピン・マレーシア・タイ・カンボジア等が主体となっています。

私がある企業に所属していた2015年〜2018年に掛けて、この「良い工場」の…

8割近く
※ねじお調べ

の工場を押さえていたという話がありました。とあるカテゴリーによっては9割以上と伺った事もあります。
様々な分野の方と商談や概況で同様のお話を伺っていましたので、事実と大きな差はないのではないかと考えています。

優秀な工員さん確保はどの国でも命題

現在であってもユニクロ自体の販売規模に大きな変化はありませんから、現時点であっても状況には大きな変化はないでしょう。

ユニクロが工場の「ライン」と呼ばれる、生産工程の流れのスケジュールを抑えているため、途中で「これ、生産お願いしたいんだけど…」と工場側に言ってもラインは向こう数ヶ月パンパンなので生産できず、しかも良い工場を抑えているものですから他社は第二希望の工場を使わざるを得ない…なんて事もありました。

具体的には記載できないのですが、この工場委託生産の中で「納期の遅れ」「不良率の上昇」「生産予定数の大幅な下落」等の煽りを受けてしまい、中々大変な事態になった企業もあったはずです。

しかし、ユニクロは「生産における強者」ですから、そんな納期遅れとは無縁。しかも品質も良く、安定した商品を購入できます。


良い素材と良い工員

普通に生活していると、全く考えない事なのですがスケールメリットは勿論のこと、取引が大きいですから繊維メーカーや工場側との繋がりもどんどん深くなっていきます。

どうなるかと言うと…

  • 勝手に良いモノが集まる
  • 質の良い縫製を続ける事が出来る

という状況になってきます。
というか、なってます。

単純に「勝手に…」と記載しましたが、そんな受け身の業務では無い事はお分かりになると思いますが取引が大きい分、繊維メーカーや生地屋から「新しい提案」を受けます、場合によっては「糸から作る」という事もあります。

これによって、まだまだ市場に出回っていない「特殊な素材」であったり「質が良く尚且つ安い」モノが手に入ります。これでどんどん「良くて安い」物が作れてしまい、提案さえモレなく行っていけば競合他社との差は開き、顧客流入が自然発生していく…という構図です。(そんなに簡単じゃないけどね…汗)

大手は糸から作ります。

私が感動したのは2018年AW(秋冬物)で…

メリノウール100%のニット

これを世に出して、おそらく大手企業に激震が走った事でしょう。
素材についてお伝えするとなが〜くなってしまうので割愛しますが、通常このクラスのニットを世に出すと6,000円前後が最低限(ノーブランドで)、でブランドライセンスを付加すると1万円強という所です。

それが現在3,000円前後。ありえない。

この辺が冒頭に触れた「バイイングパワー」の強者故、実現できる事です。他社がやろうとしても素材供給の面で取引元に相手にされません。

また、このメリノウールのニットはユニクロ以外でも5,000千円切る価格で販売されていますが「」が違います。エクストラファインという、メリノウールの中でも繊維が細く、光沢があり着心地がよく、さらにはチクチクしない物なのです。

編み物をやってらっしゃる方だと、すんなりお分かりになるかもしれません、糸が細い分…

  • 繊維が切れやすく糸にし難い
  • 編む工程がめちゃくちゃ増える

はっきりいって作るの難しいです。
これを素材調達し、糸を作り、編み上げ製品にできる工場を確保しています。さらに言えば、これらを使いこなせる優秀な「工員」がいる工場です。これだけでも相当なコストが掛かるのですが、なにせ3,000円代。

記事書いてる1月15日ではなんと2,000円台…
もうねスゴ過ぎ。

セール価格で買うと品質的に他メーカーの服買えません。間違いなく「お得」です。


世界的トレンドも確実に抑えてくる

最先端だけではなく市場の意見も。

アパレル等(衣服)のファッションを扱っている大手の企業には

トレンドセッター

という役位の方々がいます。
具体的に何をしているかと言うと…

  • 海外流行の取り入れ(コレクション等)
  • 翌年の「流行色」を決める、作る
  • 新しい形(カテゴリ)の模索と投入

実際にはセッターは「設定する」側の人間ですが、事前に大量の情報を収集しているので、マーケティングも仕事の一つです。

すでにお伝えした様にユニクロ(ファストリ)の企業は「」が付くほどの大規模ですので、トレンドセッターの影響力はとても大きいものになります。

実際に目にする機会が多い店舗や広告(ここ重要)が多い企業が「今年はジャパンブルーですよ!」「ジョガパンがイチオシですよ!」と大々的に謳っていると、消費者である私達は…

「あ、今は“青”がトレンドなんだ!」「ジョガパンって履いた事ないけど、使ってみようかな?」…って思ってきますよね。

それが「トレンドセッター」の役目です。

私ジョガーパンツ好きでよく履いているのですが、2014年〜2015年頃にユニクロがチャレンジしていまして「早すぎるトレンド」で市場に受け入れられず一時撤退したカテゴリでもあり、失敗しています。

しかし2017年〜2019年ではデサント関連のアウトドアブランドでも、このジョガパンを取り扱っている現状ですね。だいぶ浸透したのではないでしょうか。

足さばきが良くなるので好き。

ユニクロが「ガウチョパンツ」を取り扱い出した時には大々的な広告が打たれ、業界的には「ユニクロ、ガウチョ扱うの!⁉︎攻めるね‼︎」なんていう状況でジョガパンの二の舞になるか…と思いきや、ゆるふわが好みの女性や、体型を隠したい女性まで幅広くの指示を得て、今ではオフィスで履いている方も見かけます。

その時々のトレンドを取り入れているので…

ダサくならない

むしろ、場合によっては「ちょっと攻めたカテゴリ」も取り入れられます。
こういったトレンドを世界的な視野で、日本市場や世界市場に「手が出せる価格で」提案できるのもユニクロの強みです。

また「パタンナー」と呼ばれる、服の型を作る仕事があるのですがこの「型が良い型」を作って、使っています。コレすごいお金と時間掛かるんですよ…

一部の量販店ではこの型を使いまわしているので「この服だとキレイなライン出る」けど「あっちの服ではなんか野暮ったい」商品が出来上がります。

しかしユニクロは資本力がありますので、その企画する服に合わせて型を興しているので多種多様な服を纏っても「最もキレイに見える」形を取れます。

ほんと、コレってすごい事なんですよ?

参考URL:
ユニクロは美意識のある超合理で出来た服(WWD JAPAN)

上の外部リンクは国内アパレルの記事ですが結構面白いです、中々普通の人は見ない記事とかニュースにならない所に突っ込んでるのでオススメ。

※トレンドといっても服の形だけではなく「素材感」なんかも含みます。コレクションで「光沢」「化繊」の印象があれば「ナイロン・ポリエステル」等化繊のツルツルした生地や糸を使い仕上げています。


ねじお(管理人)のM&Aオファーの話

そんな時代もあったのです。

ここまで読んだあなたは変態か、もしくは流し読みされた方でしょうw
そんなあなたにサプライズ(嘘)

実は私の勤めていた会社がファーストリテイリング(ユニクロの新会社)からM&Aを持ちかけられた事があります。詳しくは書けないのですが、おそらく非公開なので調べても出てきません(結構貴重かも?)

とある業界では有名な企業で日本を二分したら、ウチかアッチか…という企業なのですが、とある時期に「その業態丸ごと買わせてほしい。」と連絡をいただき…

結果として「見送り」したのです。

そんな企業あるかよ…と思いますよね。
あるんです(笑)

すでに商品の調達から企画製造・販売・広報まで一貫したモデルを構築し、円高基調も後押しして順調に前年比8%程度、営業利益率でみるとなんと…1.8%→4%と、ほぼ2倍のイケイケでした(笑)まぁ残業代とか支払いなかったんだけどね!!!!!!まぁ今はホワイト化進めてるので水に流します…

まぁそんなモデルを丸ごと買うと言われて、提示金額は分かりませんが売り上げ規模から見ても3桁億円以上であった事は想像に容易いです。

でもね、私、そろそろね、ファストリ、参入してくると思うよ…この業界2020年に向けてファストリ入ったら面白いんだよね…(ボソ)

見送り後も何度かオファーを頂いたんだけど…

  • 公用語は日本語→英語
  • 東証一部上場企業に倣う
  • 既存社員の解雇を恐れた

なんて理由があってお断りしてました。
本部の公用語が日本語から英語になる…なんて上層部大変ですよね。また上場企業の企業体制を受け入れると言うのは本当に大変。

さらに上場企業の採用尺度は高いのが基本なので、管理職や役員レベルであってもファストリから見るとお話にならない…場合もあります。もちろんそれ以下の役位や、生え抜き社員は顕著にその影響を受けます。

そんな状況もあり、そうなって行くのが真実かどうかは社長や役員が決めた事なので分かりかねますがM&Aは水に流れました。今思っても勿体無いと思いますが、会社が我々を守ってくれたと思っています。


まとめ

  • 2兆円規模の販売力でワールドワイド
  • スケールメリットで良いもの安く
  • 優良工場を確保と稼働で高品質
  • 良い素材を安く使えて着心地良好
  • トレンド押さえてスマートな着こなし
  • 型が良くキレイに着れる(結構重要)
  • M&Aを断る企業がある(笑)

2018年の日経新聞インタビューでファストリの柳井会長が今後の企業成長に触れていて、その中で「企業の淘汰も進まない(中略)買ってそれで終わり、それじゃ面白くないよね、自分でやるから面白いんだ。」と仰っており、あくまでもご自身がプレイヤーであると言う気迫が伝わってきますし、何より楽しそうです。

私はファストリを始めトヨタやソニーなど超大手でワールドワイドな企業が「日本発」である事に身勝手ながら誇りを感じます。こんな小さい島国でこんなに大きな商売が出来ているというのはすごい事です。

また、様々な企業の役職者が「日本人だから出来る」という事を仰っていて、もっともっと我々が活躍できるように意識を持って、成長し続ける人間でありたいと本記事を書きながら考えていました。

よし、無職だけど今日も頑張ろう‼︎‼︎(爆)

お読みいただき有難う御座いました!

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